- 筋力を使わずに相手を動かす。-
言葉にすると簡単だ。
そして、冷静に考えてみて、
『そんなの無理でしょう。』
とも思う。
稽古をしているとわかることは、
まず、
身体の無意識は、筋力を使いたくて
仕方がないということ。
だから
そうさせないために、
思考でコントロールしようとする。
そうすると、
今度は、全体が見えなくなる。
相手を動かす以前に、
自分が最初に崩れてしまうのだ。
型稽古を
繰り返し、繰り返しやり、
相手を動かそう、
姿勢を正しくしよう、
などという
思考がなくなったとき、
ふと、
筋力を使わずに相手を動かして
いるときがある。
自分でも驚くほどスムーズに。
しかし、
この思考にたよらない
成功体験は、
残念ながら、再現できない。
だから、
身体が覚えるまで
やるしかないのだ。