年末年始は、
諫早に帰省してきた弟家族と
一緒に過ごした。
そして、
弟が娘とやっている
『くるりんぱ』遊びが
楽しそうだったので、
私も姪っ子とトライしてみた。
大人であるわたしが、
姪っ子の後ろに立ち
お互いの手をつなぎ、
私は支えとなるべく
そのまま立った状態、
姪っ子は足を宙に浮かせ
身体を回転させる遊びだ。
つないだ手を通して、
お互いがバランスを取りながらの
身体的に高度な遊びのはずなのに
姪っ子は、初めての私とも
笑顔満面のまま、
さっさと私の軸を見つけ出し
頭からそしてお尻からも
なんなく回転する。
すごい!
このお子さまの能力に
本当に驚いてしまった。
そして、数日前の出来事
を思い出した。
それは、
長崎県営バスに
私ひとり搭乗中、
停車したバス亭で、
乗車しようと杖で身体を支えた
もののふんばりが効かず、
一段目のステップで立ち往生して
しまった高齢女性の介添えを
したことだ。
実際に手を差し出すと、
見た目以上に全身をがちがちに
固めていらっしゃった。
これには、只ならぬ懸命さを感じた。
少し手をお貸しすればいいかと
軽く考えていた私は、
これが誤りであることを認識し、
再度下側から両手で抱えた。
その後は、自力で杖を使って
無事席に着席されたので、
私も安堵した。
しかしこうして、
よく思い起こしてみると、
あの時、あの高齢女性には、
軸を見つけることは
できなかった。
軸を使いこなすお子さまと、
軸を失ってしまった高齢者。
身体や感覚が衰えても、
軸を少なからず持っていれば、
身体を痛めてしまうのではないか
と感じる程力む必要もないし、
介助するほうも、やり易い
のではないかと思った。