先週、稽古が終わったあと、
市芸術祭のイベントで、
画家・俳優でもある榎木孝明氏の
話を聞きに行った。
会場は満席の大盛況で、
私は立ち見させていただいた。
榎木氏と言えば、
今年、30日間食事をせずに過ごした
ことでも話題になった。
講演でも冒頭より、この話をされた。
話によると、
以前より仕事などで、タイミングが
合わず食事をしなかったときに、
頭が研ぎ澄まされしかも心地よいと
感じることが多かったことが
きっかけだったようだ。
そして、もっとやってみようと
悪戯心が湧いてきてのチャレンジで、
苦行や修行のためではなかった。
不食期間中は、肌つやもよくなり、
脳も活性化、腰痛や膝痛もピタッと
止まるなど、たくさんの恵みがあった
そうだ。しかし、元の食生活に戻すと
また腰や膝の痛みも一緒に戻ってき
てしまったそうだった。
今回のこうした体験を踏まえて、
もしかしたら現代は食べることで
病気になる時代なのかもしれないと
話されていたのが、印象的だった。
だからといって、
決して食べないことを奨励されていた
わけではなかったのでご安心を。(笑)
ただ、食事のとり方については、
規則正しくではなく、
『 自分の身体の声を聞きながら
食事を摂ったほうがいい 』 と、
仰っていた。
たしかに、
「1日3食、規則正しく食べること」
一見健康に良さそうな習慣も、
見方を変えると、
「食べたくなくても食べる習慣」。
これでは、
身体に負担がかかりそうだ。
最後に、古武術もされているそうで
家庭の介護にも使えるという体術の
実演のおまけもあった。
まじめそうな顔立ちの榎木氏は、
思いのほか、
ひょうきんな自由人だった。