先日、佐賀市で開催された
ダイアローグ・イン・ザ・ダーク
という『暗闇ワークショップ』に参加した。
非常灯の明かりすらない、
完全な暗闇のなか、
視覚障害者のアテンドで
参加者がグループになり、
会場内でイベントをこなすのだ。
ここまで真っ暗だとは思わず、最初
途方に暮れかかった。
白杖を渡され、手にしたものの、
こんな真っ暗の中で、しかも自分以外
のひとと一緒に何ができるのだろう。
そして、日常生活では、想像以上に
視覚をたよっていることに気づく。
このように私も含めた初参加の健常者が、
突然の真っ暗闇にびびっているなか、
アテンドではない視覚障害の参加者のかたが
悠然と話されていて、とても頼もしく
感じたのだった。
まるで、日頃の立場が逆転したかのようで
痛快に感じた。
それでも、お互いが
聴覚(声や言葉)、触覚(手触りや足触り)
を駆使して状況を把握しながら、
コミュニケートすることで、
徐々に安心感が高まり、暗闇にも慣れ、
さきほどの不安からリラックスに変わる。
『人間の慣れる能力』の
素晴らしいあつかましさ(笑)を感じた。
70分間、さまざまなイベントを協働でこなし、
無事終了した。
最後、
白日のもと顔合わせをしたところ、
暗闇の中で抱いた人物像と見た目に随分差を
感じる方もいて、視覚の不確かさも実感できた。
『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』
東京、大阪では常設店舗があるそうなので、
視覚が使えない暗闇で起こる感覚の
おもしろさを体験してみてはいかがですか。
ぜひ、おすすめです!