『突き』
最近、
この技に行き詰っている。
自らの両手で、
相手を宙で突く形で差出して、
相手に手首を掴ませ、
掴ませたままさらに突く。
本当に単純な技である。
しかも、入門当初からやっている
基本中の基本の技なのに…である。
それが、最近めっきり、
先生や先輩をなかなか突くことが
できない。
突けていないとき、
自分の殻の中で懸命にもがいている
だけで、殻の外側には、全く影響を
与えていないさまにハッと気づく。
なんともやるせない状況が続く。
この状態から意識的に外にでる術を
自ら見出すのに何をしたらいいのか。
これは私の身体が、
理解するかどうかということなので、
私の頭が考えても、あまり意味がない
かもしれない。
がしかし、こうして書きながら、
振り返ってみると、
うまく突けてない自分にとらわれて、
あきらめている自分がいるせいか、
最近、突いている意識が短い気がした。
突きという動作を、
もっと永く、
『突き続ける意識』をもって
突いてみよう、と思う。