久し振りに近所の美術館に
常設展を見に行った。
何年か前に見た展示物が並んで
いたが、なんだか暗い。
絵画ばかりではなくオブジェなど
も展示されている。
美術品ではあるけれど、やはり物
であることに変わりはないので、
どんなに保存状態に気をつけていても、
経年劣化は避けられないのだろう。。
などと思ってしまった。
ちょっと待って、
今まで、数百年前に描かれた絵画
などいくつも見てきてそのように
感じたことはないのに、わずか数年
で劣化を感じる?
そしてしばらくして、
そうではないことに気づいた。
『壁紙が黄ばんでいる。。』
展示物ではなく、展示物を引き立てる
はずの壁紙全体が古く黄ばんでおり、
それだけでなく、何か所もシミがあった。
それが、展示物を古くさく感じさせて
しまっていたのだった。
美術館なのに、
このような致命的な状態は、
空気感といい、
『古物展示館』と言ったほうが
しっくりくるなと思った。