最近読んだ本の一節
(一部要約)に…、
昔、悟りを得るために苦行による修行を
山中でしていたある学者がいた。
長期間ジッと動かずに瞑想を続けたのだった。
それは、自らの頭髪に鳥が巣を作れてしまう
ほどのものであった。
しかし、そこまでしても、彼は悟りを得られなかった。
そして、彼はとうとう師に相談した。
すると、師は、街中のとある商人に会いに
行ってきなさいとアドバイスした。
早速彼は、その商人に会いに出かけた。
そして、会う前に、店の傍で
その商人を観察した。
店で、せわしなくいろいろなものを秤にかけ
重さを量っている、見た目普通の人であった。
それから、店に入りその商人に挨拶をして
話を聞いたところ彼は、こう答えた。
『 私は平凡な商売人で、
苦行者ではありません。
私の秘密は、秤のバランスをとることで、
自己のバランスをとる技を学んだだけです。
私は、内側に完全なバランスがあるとき、
エゴが消えることを理解しました。
バランスは無を生み出し、その無の中に
全体が降りてくるのです。 』
……
商人の答えた内容に、
思わずピン!ときた。
稽古中の自分の身体状態を思い浮かべ、
とても納得がいく気がしたのだ。
私にとってOSHOの本は、
稽古で感じたものを明らかにしてくれて、
より理解を深めてくれる気がする。
また、稽古をしていなければきっと
彼のことを知り、彼の本を手に取り読む
こともなかっただろうと思う。