稽古は、どんなに寒い冬でも裸足で行っています。
おかげさまで、
入門当初自分でも気づかなかった足の裏の感覚が
稽古を続けることで徐々に戻って参りました。
入門前は、足の裏全体がひとつの感覚でしかなく、
しかもぼんやりとした感度で、
それが当たり前になっていました。
たとえば、
外出先から自宅に戻り靴を抜ぎ、
フローリングの床に足をつけても
あまり感覚の差を感じることがなかったのです。
今振り返ると、
ほんとに、人間という生き物としての感覚を
喪失していたといっても言い過ぎではない
ぐらいに。。
そういえば、あの頃よく見覚えのない青あざが
足にあったのも、
もしかしたら、足の裏だけでなく、
足全体の感度が鈍っていて、
気がつくことがなかったのかもしれません。
それが、
今では、とくに足の裏の感覚が、
点の集まりのように感じ、
小さなゴミや砂粒などを踏んでもそれが何なのか、
踏んだときにだいたいわかるようになってきました。
まあ、こうして書きだしてみると、
人間として当たり前の感覚だと思うのですが、
そういう当り前の感覚すら、
いつの間にか失ってしまっていたのでした。
稽古を続けることで改めて、そうした感覚が、
自分の身を護ってくれている感覚なのだと気づくと、
自然と感謝の気持ちが湧いてきます。
最後に余談ですが、
以前は感じなかった床の汚れを足裏が感知するようになり、
掃除を先延ばしできなくなりました。。(笑)